音を目で見る ~聴覚心理的に見てみる~
- 2013/09/24
- 12:40
この記事は、
音を目で見る ~意外な音の影響を調べる~
と併せてお読みください。
オトデザイナーズ が以前に行った10000人規模のアンケート調査で、「好きな音」のNo.1だった
川のせせらぎの音
を分析して、どんな音なのかを調べてみましょう。
前回の記事(音を目で見る ~意外な音の影響を調べる~)で、「川のせせらぎの音」の波(波形)と、
この音が、どんな周波数で出来ているのかを、FFT分析と呼ばれる、音の分析の世界では最も一般的な
方法で見てみました。
その結果、
・低い周波数のあたりに、一定の強いエネルギーがある。
・1000Hzくらいと、さらに高い4000Hz~5000Hzあたりのエネルギーが、時間の経過に応じて、出たり、
消えたりしている。
ということが分かりました。
これは、
物理的に
その音を作っている周波数成分を調べた結果です。
人間にどう聞こえようが関係ありません。
あくまで、物理的に、その音の成分を調べたに過ぎません。
音響分析を行っている研究機関や企業さんの多くは、この結果しか見ません。
だから、例えば、
商品設計に音の心理的な作用を活かそうとしても
なかなか売れる商品にならないんです。
オトデザイナーズ は、聴覚心理を得意としていますので、
このような物理的な分析だけでは終わらせません!
↓の図を見てください。

これは、聴覚のエキサイテーションパターン(聴神経興奮パターン)と呼ばれる図です。
前回の記事(音を目で見る ~意外な音の影響を調べる~)でお話しした、人間の耳の穴の中の
鼓膜の奥にある内耳という器官が行っている、音の周波数分析の様子に極めて近い状態で
分析した結果です。
簡単に言うと、人間は、耳で受けた音を、内耳でこのような形にして
脳に送っている
と言えるでしょう。
これは、なにも私が勝手に言っている話ではなく、聴覚心理学の世界的権威である、
ケンブリッジ大学のB.C.J.ムーア氏の著書(聴覚心理学概論:誠心書房)でも紹介されている
理論なのです。
↓さて、ここで、前回のFFT分析の結果も、もう一度見てみましょう↓

見比べてみれば、一目瞭然!
全然違いますね!
人間には、4000Hz~5000Hzくらいの高い周波数成分が、とても強く感じられているようです。
縦じまが綺麗に見えるということは、この成分が、時間の経過に応じて、心地良く出たり消えたり
しているということです。
FFT分析では分かりませんでしたが、とても特徴的な周波数成分の変化特性があるようです。
このような、聴覚心理的な音の分析結果は、
その音が人間の感覚や感情に及ぼす影響を予想しやすい
ので、新しい商品やサービスの開発に、とても役立つのです・・・・が、
日本では、このような分析をしてくれるところは、ほとんどありませんねぇ。
もったいない!
次回以降は、色んな音を、この方法で分析してみましょう。
つづく-> 音を目で見る ~マウスのクリック音1~
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川のせせらぎの音
を分析して、どんな音なのかを調べてみましょう。
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この音が、どんな周波数で出来ているのかを、FFT分析と呼ばれる、音の分析の世界では最も一般的な
方法で見てみました。
その結果、
・低い周波数のあたりに、一定の強いエネルギーがある。
・1000Hzくらいと、さらに高い4000Hz~5000Hzあたりのエネルギーが、時間の経過に応じて、出たり、
消えたりしている。
ということが分かりました。
これは、
物理的に
その音を作っている周波数成分を調べた結果です。
人間にどう聞こえようが関係ありません。
あくまで、物理的に、その音の成分を調べたに過ぎません。
音響分析を行っている研究機関や企業さんの多くは、この結果しか見ません。
だから、例えば、
商品設計に音の心理的な作用を活かそうとしても
なかなか売れる商品にならないんです。
オトデザイナーズ は、聴覚心理を得意としていますので、
このような物理的な分析だけでは終わらせません!
↓の図を見てください。

これは、聴覚のエキサイテーションパターン(聴神経興奮パターン)と呼ばれる図です。
前回の記事(音を目で見る ~意外な音の影響を調べる~)でお話しした、人間の耳の穴の中の
鼓膜の奥にある内耳という器官が行っている、音の周波数分析の様子に極めて近い状態で
分析した結果です。
簡単に言うと、人間は、耳で受けた音を、内耳でこのような形にして
脳に送っている
と言えるでしょう。
これは、なにも私が勝手に言っている話ではなく、聴覚心理学の世界的権威である、
ケンブリッジ大学のB.C.J.ムーア氏の著書(聴覚心理学概論:誠心書房)でも紹介されている
理論なのです。
↓さて、ここで、前回のFFT分析の結果も、もう一度見てみましょう↓

見比べてみれば、一目瞭然!
全然違いますね!
人間には、4000Hz~5000Hzくらいの高い周波数成分が、とても強く感じられているようです。
縦じまが綺麗に見えるということは、この成分が、時間の経過に応じて、心地良く出たり消えたり
しているということです。
FFT分析では分かりませんでしたが、とても特徴的な周波数成分の変化特性があるようです。
このような、聴覚心理的な音の分析結果は、
その音が人間の感覚や感情に及ぼす影響を予想しやすい
ので、新しい商品やサービスの開発に、とても役立つのです・・・・が、
日本では、このような分析をしてくれるところは、ほとんどありませんねぇ。
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