高齢者応対技術と補聴器(ここまでをまとめ読み! その2)
- 2017/03/02
- 17:09
高齢者応対技術と補聴器(ここまでをまとめ読み!)
の続きです。
聞こえの衰えで、最も問題になるのがコミュニケーションなので、つまり、補聴器の
普及率が低い日本は、コミュニケーションに困ってしまう人だらけの状態であると
いうお話しをしました。
日本の補聴器の普及率の低さには、様々な理由があります。
ヨーロッパの福祉国家のように、購入に国の補助が付くケースが少なく、全体的に
価格が非常に高いという話しもあります。
日本人は、メガネは当たり前にかけるのに、補聴器に対しては、どうしても
重い障害
であるというイメージを持ってしまう人が多いという話しもあります。
欧米には、
オ-ジオロジスト
と呼ばれる、補聴器調整のスペシャリスト(国家資格)がいるのに、日本では、

商売人である販売店の人が調整をしているからだという人もいます。
本ブログで、低普及率に関して議論するのは、ちょっと違うような気がするので、
これ以上の言及は避けますが、とにかく考えなければいけないのは、
補聴器の普及率が低い=コミュニケーションに支障をきたす人が多い
という事実です。
補聴器の普及率を上げるために、様々な努力が為されていることは事実です。
耳鼻咽喉科学会では、
補聴器適合検査
という、補聴器の適合具合を診断する検査を保険診療として認めています。
しかし、この検査は耳鼻科医なら誰でも出来るというものではなく、医師免許とは別に、
補聴器相談医

という資格を持つ特別な医師がいる病院であって、さらに、そのための検査機器が
揃っている、
補聴器適合検査施設
の認定を受けている病院(施設)でなければ実施できません。
つまり、補聴器の供給や調整を販売店任せにしないで、医師が積極的に介入して、
より良い補聴器の普及に努めて行こうという考えです。
素晴らしいですね!
ぜひ、皆さんも、こういった施策の恩恵を得るべく、補聴器の使用を検討する際には、
補聴器相談医のいる補聴器適合検査施設
で相談するようにしてくださいね。
あなたが、補聴器を使用する立場にある
シニア世代のユーザー
であるなら、ここまでのお話しで、生活を便利にし、周囲とのコミュニケーションを円滑に
するための第一歩目の情報は得られたと考えて良いでしょう。
しかし、シニア世代のユーザーをお客様に持つ職業人の皆さんにとっては、
むしろ大切なのは、ここからの話です。
電話応対をするコールyセンター、銀行、保険、証券会社などの窓口対応、役所などの
公的機関の方々、ショップや飲食店の店員さんなどなど・・・
このシリーズの最初の方でお話ししましたが、日本は超高齢化社会を迎えていて、
国の金融資産の多くを高齢者が有する状況になっています。
つまり、高齢者の皆さんに好かれ、支持される企業にならなければ、
その企業の存続

さえが危ぶまれる状況になっているのです。
一方で、補聴器の普及率が極めて低く、欧米に比べてコミュニケーションに
支障をきたしている高齢者が多い日本。
どうしましょう?
高齢者にとって最も大切なのは、なんでしょうか?
これを考えるのに最も良いヒントになるのが、
なりすまし詐欺
です。
ご存知ですよね?
家族や友人などになりすまして高齢者に電話をし、お金などを騙し取る詐欺の手口です。
テレビや新聞などで、盛んに注意喚起されています。
銀行のATMなどでは、「詐欺ではないか、もう一度確認するように」という音声が、
頻繁に流されます。
でも、
被害にあう高齢者は後を絶ちません

なぜだと思いますか?
高齢者は耳が遠くなっているから、声質を聞き分けられない?
誰ですか、そんなデタラメを言っているのは?
電話を通して聞く声といのは、対面でお話ししている時に聞こえる声とは違います。
電話は、少ない通信情報量で、言葉の内容を相手に伝えることに特化して設計されて
いる機器です。
ですから、言葉の聞き分けに関係のない情報の多くは、声の成分から取り除かれています。
つまり、電話を通して聞こえる声は、
誰が聞いても
相手の声質から人物を特定するのは難しいのです。
以前に、ある大学の研究室で、20代の学生になりまし電話をかけてみる実験を行いました。
学生B君が、リーダーである学生A君になりますして、サークルの仲間に、架空の集合日時と
教室番号を電話したのです。
すると、ほぼ全員の学生が、何の疑いも持たずに、指定された日時に指定された教室に
集まりました。
つまり、電話を通した声では、若い人であっても声質の聞き分けは難しいわけで、
高齢者だから、
なりすまし詐欺の声が
聞き分けられないということは無い
ということです。
ではなぜ、高齢者ばかりが詐欺の被害にあうのでしょうか?
つづく-> 高齢者応対技術と補聴器(ここまでをまとめ読み! その3)
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の続きです。
聞こえの衰えで、最も問題になるのがコミュニケーションなので、つまり、補聴器の
普及率が低い日本は、コミュニケーションに困ってしまう人だらけの状態であると
いうお話しをしました。
日本の補聴器の普及率の低さには、様々な理由があります。
ヨーロッパの福祉国家のように、購入に国の補助が付くケースが少なく、全体的に
価格が非常に高いという話しもあります。
日本人は、メガネは当たり前にかけるのに、補聴器に対しては、どうしても
重い障害
であるというイメージを持ってしまう人が多いという話しもあります。
欧米には、
オ-ジオロジスト
と呼ばれる、補聴器調整のスペシャリスト(国家資格)がいるのに、日本では、

商売人である販売店の人が調整をしているからだという人もいます。
本ブログで、低普及率に関して議論するのは、ちょっと違うような気がするので、
これ以上の言及は避けますが、とにかく考えなければいけないのは、
補聴器の普及率が低い=コミュニケーションに支障をきたす人が多い
という事実です。
補聴器の普及率を上げるために、様々な努力が為されていることは事実です。
耳鼻咽喉科学会では、
補聴器適合検査
という、補聴器の適合具合を診断する検査を保険診療として認めています。
しかし、この検査は耳鼻科医なら誰でも出来るというものではなく、医師免許とは別に、
補聴器相談医

という資格を持つ特別な医師がいる病院であって、さらに、そのための検査機器が
揃っている、
補聴器適合検査施設
の認定を受けている病院(施設)でなければ実施できません。
つまり、補聴器の供給や調整を販売店任せにしないで、医師が積極的に介入して、
より良い補聴器の普及に努めて行こうという考えです。
素晴らしいですね!
ぜひ、皆さんも、こういった施策の恩恵を得るべく、補聴器の使用を検討する際には、
補聴器相談医のいる補聴器適合検査施設
で相談するようにしてくださいね。
あなたが、補聴器を使用する立場にある
シニア世代のユーザー
であるなら、ここまでのお話しで、生活を便利にし、周囲とのコミュニケーションを円滑に
するための第一歩目の情報は得られたと考えて良いでしょう。
しかし、シニア世代のユーザーをお客様に持つ職業人の皆さんにとっては、
むしろ大切なのは、ここからの話です。
電話応対をするコールyセンター、銀行、保険、証券会社などの窓口対応、役所などの
公的機関の方々、ショップや飲食店の店員さんなどなど・・・
このシリーズの最初の方でお話ししましたが、日本は超高齢化社会を迎えていて、
国の金融資産の多くを高齢者が有する状況になっています。
つまり、高齢者の皆さんに好かれ、支持される企業にならなければ、
その企業の存続

さえが危ぶまれる状況になっているのです。
一方で、補聴器の普及率が極めて低く、欧米に比べてコミュニケーションに
支障をきたしている高齢者が多い日本。
どうしましょう?
高齢者にとって最も大切なのは、なんでしょうか?
これを考えるのに最も良いヒントになるのが、
なりすまし詐欺
です。
ご存知ですよね?
家族や友人などになりすまして高齢者に電話をし、お金などを騙し取る詐欺の手口です。
テレビや新聞などで、盛んに注意喚起されています。
銀行のATMなどでは、「詐欺ではないか、もう一度確認するように」という音声が、
頻繁に流されます。
でも、
被害にあう高齢者は後を絶ちません

なぜだと思いますか?
高齢者は耳が遠くなっているから、声質を聞き分けられない?
誰ですか、そんなデタラメを言っているのは?
電話を通して聞く声といのは、対面でお話ししている時に聞こえる声とは違います。
電話は、少ない通信情報量で、言葉の内容を相手に伝えることに特化して設計されて
いる機器です。
ですから、言葉の聞き分けに関係のない情報の多くは、声の成分から取り除かれています。
つまり、電話を通して聞こえる声は、
誰が聞いても
相手の声質から人物を特定するのは難しいのです。
以前に、ある大学の研究室で、20代の学生になりまし電話をかけてみる実験を行いました。
学生B君が、リーダーである学生A君になりますして、サークルの仲間に、架空の集合日時と
教室番号を電話したのです。
すると、ほぼ全員の学生が、何の疑いも持たずに、指定された日時に指定された教室に
集まりました。
つまり、電話を通した声では、若い人であっても声質の聞き分けは難しいわけで、
高齢者だから、
なりすまし詐欺の声が
聞き分けられないということは無い
ということです。
ではなぜ、高齢者ばかりが詐欺の被害にあうのでしょうか?
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